自家用車を営業用にした場合の減価償却の方法

こんにちは、千葉の女性税理士・竹山百代です。

「自家用車を営業車にしましたが、減価償却費は計上できますか?」

記帳セミナーや決算説明会などでよくある質問です。

仕事を開始したばかりですと、資金的な余裕がなく、自家用車を営業用に使用することはよくあります。

そのような場合、自家用車を資産計上することなく、「車両費」という勘定科目を設けて、車両維持費(ガソリン代・自動車税・自動車保険・修理費など)として支払った金額を家事費と按分計算して計上するのみの会計処理をして、減価償却費までは計算しないという方が多いです。

自家用車を資産計上して、減価償却費まで計算するのは手間がかかりますが、セミナーの後の個別相談ではやはり上記のような質問が多いので、計算の方法をお教えしています。

 

↓国税庁HPの計算方法の説明

その資産の取得価額から、その資産と同種の減価償却資産に係る耐用年数に1.5を乗じて計算した年数により旧定額法に準じて計算した金額に、その資産の業務の用に供されていなかった期間に係る年数を乗じて計算した金額を控除した金額です。

【計算式】

資産の取得価格 - 非業務用期間の償却費 =資産計上額

非業務用期間の償却費
→業務のように供されていなかった期間(※1)につき、その資産の耐用年数の1.5倍に相当する年数(※2)で、旧定額法に準じて計算した減価の額

※1 業務の用に供されていなかった期間に係る年数に1年未満の端数があるときは、6月以上の端数は1年とし、6月に満たない端数は切り捨てます。
※2 1.5倍に相当する年数に1年未満の端数があるときは、1年未満の端数は切り捨てます。

 

ちょっとよくわからないので、以下、私の場合に置き換えて計算してみます。

 

平成14年2月に新品で購入し使用開始した自家用車(購入価格2,000,000円)を、

平成23年6月に事業開始をして業務の用に供しました(非業務用期間は9年4か月)。

自家用車の耐用年数6年→6年×1.5=9年 9年の旧定額法(注)の償却率→0.111

(注:非業務用期間の償却費の計算をするときは、取得年月日にかかわらず旧定額法を適用します。)

非業務用期間の償却費計算
2,000,000円×0.9×0.111×9年4か月6か月未満切捨→9年=1,798,200円

事業共用時の資産計上金額
2,000,000円-1,798,200円=201,800円←減価償却費の計算の基礎のなる金額です。

 

次に減価償却費の計算をします。

国税庁HPの説明です。

(1) 減価償却資産の償却方法

業務用期間における減価償却資産の償却の方法は、その資産の取得年月日(非業務用から業務用に転用した日ではありません。)により、次表のとおり異なります。

取得年月日 建物 建物以外の一般的な有形減価償却資産
平成10年3月31日以前 旧定額法 又は 旧定率法 旧定額法又は旧定率法
平成10年4月1日から 平成19年3月31日まで 旧定額法 旧定額法又は旧定率法
平成19年4月1日以後 定額法 定額法又は定率法

引続き、減価償却費の計算をします。
平成14年取得・個人事業者なので、旧定額法で計算します。
普通自動車の耐用年数6年(償却率0.166)を適用。

1年目 201,800円×0.9×0.166×6/12(6月に開業)=15,074

2年目 201,800円×0.9×0.500=30,148

・・・と続いていきます。
上記のように計算した減価償却費に、事業費割合を掛けた金額が事業経費としての計上金額になります。

 

私の場合は、あまり高級車ではなく使用年数も長かったので、計上できる金額も微々たるものでしたが、高くて新しい車を事業用に供したのであれば、もう少し多くの経費が計上できるかもしれませんね。(手間はかかりますが(^-^;)